弘中弁護士はカルロス・ゴーン氏の弁護士として一躍有名になりました。
実は弘中弁護士はこれまでにも数々の有名事件を担当し弁護してきました。
無罪請負人とも呼ばれ、日本最強の弁護士として情熱大陸でも紹介された有名弁護士なんです。
そこで今回は、弘中弁護士がどんな人物なのか、学歴や経歴、過去に担当した事件についてご紹介していきたいと思います。
カルロス・ゴーンの逃亡と弘中弁護士の関係
カルロス・ゴーン氏は逃亡したことで話題となっていますが、カルロス・ゴーン氏の釈放条件をご存知でしょうか。
釈放条件を見ると、ゴーン氏の逃亡には数々の疑問を感じます。
――保釈条件の詳細は以下の通り。
引用: Reuters
1)東京都内の指定された場所に居住。住居変更時は書面で裁判所に申し出て許可を受ける。
2)召喚を受けた時は、必ず定められた日時に出頭する。出頭できない正当な理由があれば、事前にその理由を明らかにして届け出る。
3)逃げ隠れしたり、証拠隠滅と思われるような行為は禁止。
4)3日以上の旅行をする時は事前に裁判所に申し出て許可を受ける。
5)海外渡航は禁止。
6)所持するパスポートはすべて、弁護人が管理。
7)被告人は第一審の判決宣告に至るまでの間、在留期間を更新し、または在留資格を取得できるように努め、弁護人を介してその経過・結果を裁判所に報告する。
8)被告人はグレッグ・ケリー氏、西川廣人社長らなど事件関係者や弁護人請求の証人に対し、直接または弁護人を除く他の者を介して面接、通信、電話などによる一切の接触をしてはならない。
9) 制限住居の玄関には監視カメラ(24時間作動)を設置して録画。画像(毎月末までの分)は翌月15日までに裁判所へ提出する。
10) 弁護人から提供される携帯電話のみ使用可。通話履歴を保存する。
11)被告人は弁護人である弘中惇一郎氏の事務所から提供されるパソコンのみを平日午前9時から午後5時までの間、同事務所内のみにて使用可。パソコンでインターネットのログ記録を保存する。
12)被告人は制限住居の内外を問わず、妻、弁護人、弘中弁護士の事務所職員を除く面会した相手の氏名、日時、場所を記録する。
これを見るとパスポートは弁護人が管理しているはずなのに、なぜ海外に逃亡することができたのでしょう。もしかして弘中弁護士も逃亡に関与していた?と思ってしまいますよね。
弘中弁護士はゴーンの共謀者ではない?
ゴーン氏の逃亡直後に弘中弁護士はこうコメントしています。
「寝耳に水という感じでびっくりしているし、当惑している」
「朝のニュースで知った。報道以上のことは知らず大変困っている。事実とすれば保釈条件に違反していると考えざるを得ない」
「どう出国したのか分からないが、相当大きな組織が動かなければ難しいのではないか。保釈条件で決められたことを細かく守ってきたが、四六時中、管理することはできない」
引用:産経新聞
たとえカルロス・ゴーン氏が依頼人だったとしても、こんな身勝手なことをされては弁護士との信頼関係はなくなってしまいそうですね。
逃亡に使われたパスポートの謎
さらに疑問なのがパスポートについてです。
ゴーン氏の逃亡方法については不明な点が多いですが、実は2019年にゴーン氏にパスポート携帯義務が生じたため、フランスのパスポート2通のうち1通をゴーン氏が所持していたそうなんです。
鍵付きのケースに入れ鍵を弁護団が管理することで裁判所もフランスパスポート1通の携帯を認めています。
日本から海外に出るときには何らかの不正な方法で出国したと考えられますが、レバノン入国のときにはこのフランスのパスポートが提示されていたようです。
弘中弁護士が逃亡を手助けしたとは考えたくないですが、手助けしなかったとしてもゴーン氏が所持していたフランスのパスポートについては、もっとしっかり弁護士が管理する必要があったのかもしれません。
弘中惇一郎弁護士のプロフィール
では弘中惇一郎弁護士のプロフィールについて見ていきましょう。
- 名前:弘中 惇一郎(ひろなか じゅんいちろう)
- 生年月日: 1945年10月16日
- 出身地:山口県
- 所属:東京弁護士会
弘中弁護士は1945年生まれですから現在75歳(2020年1月現在)です。
弁護士としてはかなりのベテランで、これまでにも無罪は難しいと言われた裁判で何度も無罪を勝ち取り「無罪請負人」という異名まであるほど。
芸能人や政治家の弁護をすることも多く、弁護士の間ではかなり有名な人物なんです。
弘中弁護士の学歴
弘中弁護士の学歴も素晴らしい!
高校は広島県の修道高等学校で、この高校は偏差値が70と高く有名大学へ進学する人が多い中・高一貫校です。
そして大学はなんと東大!
弘中弁護士は東大の法学部をでているということで、頭が良いことは間違いありません。
弘中弁護士の経歴
弘中弁護士は東大卒業後に最高裁判所司法研修所を修了し弁護士になりました。
弁護士になって最初に堂野法律事務所に入所しています。
ここで10年ほど弁護士としての経験を積み、1980年に霞ヶ関総合法律事務所を開設しました。
さらに1997年にはミネルバ法律事務所を開設。
2004年には法律事務所ヒロナカを開設しました。
これまでに3つの法律事務所を開設しているということは、やはり弁護士として実績があり人気もあるということでしょう。
弘中弁護士が担当した過去の裁判や事件
弘中弁護士はこれまでにも数々の事件などの案件を担当していますが、有名事件だけでなく有名人や政治家が関与しているような案件もたくさんあります。
これまでに弘中弁護士が担当した案件をいくつかご紹介していきましょう。
ロス疑惑
ロス疑惑は1981年にロサンゼルスで起こった事件で、三浦和義氏が殺人容疑をかけられました。
そして、2003年日本の裁判で無期懲役から無罪を勝ち取ったという事件です。
当時はワイドショーなどでかなり話題になっていましたから、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
このとき担当していたのが弘中弁護士でした。
薬害エイズ事件
薬害エイズ事件とは、1980年代に血友病患者の治療で使用した「血液凝固因子製剤」が原因でHIV感染者をだした事件で、このとき帝国大学の安部英氏が業務上過失致死罪で起訴されました。
このときの担当したのが弘中弁護士で、日本では約1800人がHIVに感染したそうですが一審判決で無罪を勝ち取っています。
HIVに感染した人の中にはすでに死亡している人も多く、世間でも注目を集める事件でした。
陸山会事件
陸山会事件とは政治家である小沢一郎氏の資金管理団体「陸山会」が政治資金規正法違反で告発された事件です。
政治家が関係する事件であり、メディアでも連日放送される注目の事件でしたね。
このときにも弘中弁護士が担当し、小沢一郎氏は無罪に!
この事件で小沢一郎氏が無罪になったことで、弘中弁護士への世間からのイメージが悪くなった事件でもあります。
【まとめ】弘中惇一郎弁護士とはどんな人物?
弘中弁護士はカルロス・ゴーン氏の弁護士として有名ですが、実はこれまでにもさまざまな有名事件を担当した優秀な弁護士だったんですね。
東大を卒業し、3つの法律事務所も開設しているスゴイ弁護士だということもわかりました。
弘中弁護士の過去の事件を見ていくと無罪請負人と言われているのも納得です!